痴呆(認知症)、いわゆるボケ(以下ボケ)は人それぞれの性格が違うように、
ボケのタイプもたくさんの種類があります。
中で、記憶に残っている患者さんの例をあげてみます。
長期療養型で働いていた時の患者さん。
もうすぐ100歳になるという女性患者さん。
スタッフの手を借りれば、車椅子に乗ることが出来ましたが、
ほとんどをベッド上で過ごしていた患者さん。
その患者さんは意思疎通(コミュニケーション)が全く取れない人でした。
声をかけても「あんたはうちの息子の何者だ!」「うるさい!」「など。
時には、スタッフを殴り、蹴蹴ばし、痰を吐き、噛みつき、唾を吐く、という異常行動もありました。
一人では交オムツの交換はできません。
人手が足りない為、一人の患者さんは一人で交換するというのが暗黙の了解でした。
しかし、その患者さんは一人では無理なのです。
仕方なく一人が手足を抑え、もう一人がオムツを手早く交換できるようにするのです。
オムツ交換をする前に眠っていたりして、大丈夫であろうと一人で行うと、
腕をひっかかれたりすることがありました。
時には、オムツの中に手を入れ、便のついた手であちこちに触り、口に運ぶ、そんな事が多くありました。
それでも血圧を測り、着替えをさせ、お風呂にも入れるのです。
患者さんは自分がどこにいるのかも分からず、家族の顔も分かりません。
そんな患者さんなので、家族の面会も1年に数回あればいい方でした。
患者さんは家族の話によるとい若頃、とても上品な方だったそうです。
ボケは患者さん自身の性格をも壊し、家族も遠ざけてしまったのです。
そんな「痴呆患者」の実態も知っておいたほうが良いでしょう。
誰かが手を差し伸べないと患者さんは生きてゆけないのです。
いつか行く道、いずれは我が身です。
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中で、記憶に残っている患者さんの例をあげてみます。
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スタッフの手を借りれば、車椅子に乗ることが出来ましたが、
ほとんどをベッド上で過ごしていた患者さん。
その患者さんは意思疎通(コミュニケーション)が全く取れない人でした。
声をかけても「あんたはうちの息子の何者だ!」「うるさい!」「など。
時には、スタッフを殴り、蹴蹴ばし、痰を吐き、噛みつき、唾を吐く、という異常行動もありました。
一人では交オムツの交換はできません。
人手が足りない為、一人の患者さんは一人で交換するというのが暗黙の了解でした。
しかし、その患者さんは一人では無理なのです。
仕方なく一人が手足を抑え、もう一人がオムツを手早く交換できるようにするのです。
オムツ交換をする前に眠っていたりして、大丈夫であろうと一人で行うと、
腕をひっかかれたりすることがありました。
時には、オムツの中に手を入れ、便のついた手であちこちに触り、口に運ぶ、そんな事が多くありました。
それでも血圧を測り、着替えをさせ、お風呂にも入れるのです。
患者さんは自分がどこにいるのかも分からず、家族の顔も分かりません。
そんな患者さんなので、家族の面会も1年に数回あればいい方でした。
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ボケは患者さん自身の性格をも壊し、家族も遠ざけてしまったのです。
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